「エクステを使用するようになってからなんだかフケが増えたみたい…」そんなふうに感じる方は少なくないようです。エクステを使用してからフケが増えたように感じるのは、エクステ自体に問題があるわけではありません。エクステに気を使ってシャンプーが不十分になることやドライヤーによる乾燥が不十分であることなどが原因です。
そもそもフケには「乾燥性フケ」と「脂性フケ」があり、それぞれ原因も対策も異なります。これらのフケが発生してしまう原因と対策を解説し、特にエクステ愛用者がフケを防ぐ対策をご紹介します。
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フケには乾燥性フケと脂性フケの2種類がある
そもそもフケとは頭皮の古い角質が剥がれ落ちたものです。新陳代謝が正常であれば剥がれ落ちる角質は小さく気になることもありません。しかし何らかの原因で新陳代謝のサイクルが乱れると、角質がゴッソリと剥がれて目に見える「フケ」となってしまいます。
フケにはパラパラと落ちる白い「乾燥性フケ」とベタベタした黄色っぽい「脂性フケ」の2種類があります。それぞれ原因も対策も異なるため注意が必要ですよ。まずはフケが発生する仕組みを乾燥性フケと脂性フケの2種類に分けてご説明します。
ご自分のフケがどちらの種類かは下記の特徴を参考に見分けてくださいね。
- 乾いた小さめサイズの白っぽいフケ→乾燥性フケ
- 脂っぽい大きめサイズの黄色っぽいフケ→脂性フケ
乾燥性のフケが発生する3つの原因と対策
パラパラと肩に落ちる乾燥性のフケの最大の原因は「頭皮の乾燥」です。他にも「頭皮のダメージ」、「アレルギー」が原因となっていることもあります。
1. 頭皮の乾燥が原因の場合は優しく洗って保湿を
頭皮の乾燥は、頭皮の水分量や皮脂が不足している場合に発生します。季節的には特に冬場に発生しやすいのがこのタイプです。
フケが出ると不潔な気がしてもっと念入りに洗おうとする方がいます。しかし洗浄力の強いシャンプーでゴシゴシ洗うと頭皮の保湿に不可欠な皮脂まで洗い流してしまい、余計に乾燥してフケを増やしてしまうため注意が必要です。
ご自分が乾燥性フケかもしれない、と感じた方は、過剰な洗髪をせず優しく洗うようにしましょう。保湿効果のあると言われているベータカロテンを含む緑黄色野菜の摂取もおすすめですよ。
2. 頭皮のダメージが原因の場合は外部刺激から頭皮を守るように
髪を洗う時に爪を立てると頭皮を傷つけてしまうことがあります。傷ついた頭皮からは菌が入り込んで炎症を起こしフケを発生させてしまいます。
また、洗浄力が強すぎるシャンプーは痒みを引き起こす原因にもなってしまいます。頭皮が痒いとつい爪を立てて掻いて傷つけてしまいがちですが、その傷にシャンプーがつくとまた刺激となり、さらに痒みを引き起こすことになってしまいます。痒くても刺激を与えないよう、優しく洗うことを心がけましょう。
紫外線も外部刺激となって頭皮にダメージを与えます。特に紫外線の強い夏場は日傘や帽子で頭皮に紫外線が当たらないように気をつけましょう。冬場もニット帽で頭頂部に当たる紫外線を防ぐようにすると良いですよ。
頭皮のダメージはフケだけでなく薄毛の原因にもなります。日頃から頭皮をいたわるようにしてダメージを与えないようにしましょう。
3. アレルギーが原因の場合は潤いを与えストレスを溜めない生活を
乾燥性フケの発生の原因として、アトピー性皮膚炎などのアレルギーも挙げられます。アレルギーを起こしやすい体質の方はヒスタミンなどの炎症性物質が放出されやすいため、頭皮にも痒みが出やすい傾向にあります。それを掻きむしることで、表皮が剥がれ落ちてフケの原因になるのです。
アレルギーでバリア機能が弱くなった頭皮を守るためには、頭皮用のローションやオイルで潤いを与えて保護しましょう。また、自律神経のバランスが崩れるとアレルギーを引き起こす可能性があると考えられています。自律神経のバランスを崩さないためには、睡眠や食事などの生活習慣を整えてストレスを溜めない生活を心がけてみましょう。
脂性のフケが発生する3つの原因と対策
髪の毛にひっかかっている塊のような大きな脂性フケも気になるものですよね。原因は「皮脂の分泌量が過剰になること」「免疫力の低下」「マラセチア菌」です。
1. 皮脂分泌量が過剰ならバランスの良い食生活と脂を取り過ぎないケアを
皮脂の分泌量が過剰になってしまう最も多い原因は食生活の乱れです。脂っぽい食べ物をたくさん摂取したり、暴飲暴食をすることは頭皮皮脂の分泌量を増加させてしまいます。これを防ぐためには、脂っこい食事や甘い物の摂取を少なくし、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
また、「皮脂の分泌量が多いのなら洗浄力の強いシャンプーでたくさん洗おう」という考えは危険です。何故なら頭皮に必要最低限の皮脂まで洗い流してしまうことは自己防衛機能の働きを促して余計に皮脂を分泌させてしまうからです。
洗髪が1週間に1回という不潔な頭皮環境もいけませんが、だからといって1日に何回もシャンプーすることも良くありません。清潔を保ちながらアミノ酸シャンプーなどで優しく洗いましょう。
2. 免疫力の低下には心身のストレスを溜めない生活を
ストレスによって自己免疫力が低下すると皮脂の分泌量が増加することがあります。それに加えて免疫力が低下すると細菌が繁殖しやすい頭皮環境になり、フケの原因になってしまいます。睡眠と食生活を整えて適度な運動をするなど、ストレスと上手にお付き合いしましょう。
最近急に脂性フケが増えてきた…という場合にはストレスによる一時的な自己免疫力の低下が考えられます。慢性化しないよう心身の健康を保つことが大切ですよ。
3. マラセチア菌が原因の場合は食生活の改善と薬用シャンプーを
脂性フケの発生には「マラセチア菌」も関係しています。マラセチア菌とは全ての人の頭皮にいる常在菌です。常在菌は普段は問題なく存在しているのですが、皮膚の状態が悪化してしまうとトラブルの原因となります。
本来マラセチア菌は皮脂を分解して頭皮を弱酸性に保つ働きをしています。ところが、このマラセチア菌が増え過ぎてしまうと、脂漏性皮膚炎や大量のフケを引き起こしてしまうのです。
これは、増えすぎたマラセチア菌が皮脂を分解して脂肪酸を過剰に発生させてしまうことが原因です。脂肪酸は刺激性があるため、頭皮に炎症を起こして悪影響を引き起こすというわけです。
マラセチア菌の異常増殖を防ぐためには、食生活の改善が効果的。脂っこい物や甘い物の摂取を控え、ビタミンを多く含む緑黄色野菜を食生活に積極的に取り入れて下さい。また、菌の増殖を抑える薬用シャンプーも有効ですよ。
エクステを使用するとフケが発生する2つの原因
それでは何故エクステをつけるとフケが発生するのかを見ていきましょう。実はエクステをしてからフケが増加するのはエクステそのものに原因があるわけではありません。エクステに気を使ってシャンプーが不十分になってしまうことや、ドライヤーによる乾燥が不十分になることに原因があるのです。
原因1. エクステに気を使いすぎて頭皮の洗浄が不十分になる
エクステは今ある自分の髪の毛に別の毛をつけるものです。最もスタンダードなのは編み込み式で、地毛の根本にエクステを編み込んでいきます。美容院でも強く引っ張ったりしないようにアドバイスを受けることもあります。
そうなるとやはり多くの方がシャンプーをする時にエクステが取れてしまうことのないように気を使ってサッと洗ってしまうことに。これは無意識に行ってしまうため自覚がない場合も多いのですが、シャンプーによる頭皮の汚れ落ちが不十分だと、細菌の増殖を招きフケを発生させてしまいます。
つまり、エクステが取れないように気を使ってシャンプーが不十分になってしまうことがフケを発生させる原因になっているというわけです。
原因2. ドライヤーによる乾燥が不十分で頭皮が蒸れる
エクステ後のフケが発生するもう一つの原因は、エクステをつけた髪の乾燥が不十分になって蒸れることです。シャンプー後、エクステの編み込み部分をよく乾かすためには時間がかかります。
そもそもしっかり洗えておらず、細菌が溜まりやすいエクステの編み込み部分が、さらに生乾きになっては細菌の温床となってしまいます。マラセチア菌などが増殖すると脂性フケの原因になりますし、頭皮がベタついて脂漏性皮膚炎を発症してしまうこともあるので要注意です。
エクステを使用してもフケを発生させないための3つの対策
エクステなら気軽に雰囲気をガラッと変えられますし、アレンジも容易なのでヘアスタイルをもっと楽しめます。それなのに、フケを理由にエクステをやめてしまうのはもったいないこと。そこで、こちらでエクステを使用してもフケを発生させないための対策を3つご紹介いたします。
対策1. シャンプーする時には指の腹で髪の根本と頭皮をしっかり洗う
エクステをつけてもフケを発生させないためにはシャンプーの方法にコツがあります。エクステは地毛に装着されていますが、どのような方法であったとしても髪の根元部分に接着されていることはありません。ですから髪の根本を洗ったからといってエクステが取れてしまうことはないわけです。
ですからエクステ使用中のシャンプーは、できる限り髪の根元や頭皮を指の腹で揉むようにしてしっかりと洗いましょう。細菌の発生を防げますから、フケ対策にはかなり有効ですよ。また、リンスやトリートメントが接着部分についてしまうと根本まで洗い流せずにフケを増やしてしまうこともあります。
リンスやトリートメントは根本や頭皮にはつけないようにして、エクステ部分と毛先だけをケアするようにしましょう。
対策2. マイルドな洗浄力のアミノ酸シャンプーを用いる
エクステ使用中はアミノ酸シャンプーがおすすめです。マイルドな洗浄力で頭皮をいたわりながら汚れを落とせるためです。洗浄力が強すぎるシャンプーを使用すると頭皮を傷めてフケの原因になってしまいますし、エクステのコーティングを剥がしてしまう可能性もあります。
また、防腐剤であるパラベンは頭皮の炎症やアレルギーを引き起こす可能性もあります。フケの対策には「パラベンフリー」「防腐剤無添加」と記載されており、頭皮へのダメージができる限り少ないアミノ酸系シャンプーに切り替えてみましょう。
ただし、接着部分が油分に弱い種類のエクステの場合にはアミノ酸シャンプーが合わないこともあります。シャンプー剤は一度美容院で相談してから選ぶと安心ですよ。
対策3. ドライヤーで頭皮とエクステの編み込み部分をしっかり乾かす
フケの原因になる蒸れを防ぐためには洗髪後すぐにドライヤーを使って乾かしましょう。自然乾燥は雑菌を増やしフケの原因になるため、やめておくのが賢明です。
まず優しくタオルドライした後に洗い流さないトリートメントで髪を保護します。その後、根本と頭皮を十分に乾かしましょう。特にエクステの三つ編み部分は乾きづらいため、低い温度で時間をかけてしっかり乾かしましょう。
- 洗髪後はすぐにドライヤーで乾燥させる
- ドライヤーで頭皮とエクステの編み込み部分をしっかり乾かす
この二点を心がけて蒸れを防ぐようにして下さいね。。
フケの原因にあった対策で頭皮のトラブルを防ぎましょう
フケには乾燥性フケと脂性フケの2種類があり、それぞれ原因も対策も異なることを解説しました。ぜひご自分のフケタイプにあった対策を試してみてくださいね。特にエクステ使用中のフケ対策はシャンプーとドライヤーにコツがありますから、記事を参考にしてフケの発生を防ぎましょう。
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