冬場にウィッグを着用するうえで避けて通れないのが、静電気の問題です。ウィッグを着けているときに静電気が起きると、煩わしさを感じるだけでなく、ウィッグ自体にもよくない影響があります。
毎日使いたいものなのに、静電気を気にするせいでつけられない、なんてことは避けたいですよね。冬場でも安心してウィッグを着けられるように、効果的な対策を行いましょう。
Contents
ウィッグを長持ちさせるためにも静電気の原因と対策法を知っておこう
ウィッグの静電気の原因は摩擦や乾燥が大きな原因
ウィッグがバチバチとした音を立てて静電気を起こしてしまったり、静電気のせいでヘアスタイルがめちゃくちゃになったりしてしまうことがありますよね。
その主な原因となるのが、摩擦と乾燥です。
まずは静電気の仕組みですが、物と物が擦れ合う、つまり摩擦されることで電気がたまって発生します。地毛でももちろん静電気は発生しているのですが、ウィッグは特に静電気を発生させやすいのです。
なぜかというと、ウィッグには人毛だけでなく人工毛が使用されているためです。特に人工毛は化学繊維でできているため、人毛だけの状態と比べてはるかに静電気を発生させやすくなっています。多くのウィッグには人工毛が使用されているため、ウィッグを愛用している大半の方が静電気に悩まされているのです。
次に、大きな要因となるのが乾燥です。
静電気は乾燥している時期に発生しやすい性質を持っています。そのため、湿度が高い春から夏にかけては大丈夫だったのに、秋から冬になるとウィッグから静電気が発生しやすくなってしまうのです。
使用しているウィッグの毛が絡まってしまうことがありますが、これは静電気によるものです。それだけでなく、静電気が発生すると、毛がチリチリと縮んでしまったり、買ったばかりでも劣化のスピードが早まってしまったりします。
静電気ケアをしないまま放置すれば、あっという間に使用に耐えられない状態になってしまう可能性もあるのです。
ウィッグを静電気から守るために重要な日ごろの対策5選を紹介!
対策1. オイルスプレーやベビーオイルでウィッグを保湿する
ウィッグに静電気が発生する要因の一つとしてご紹介した「乾燥」は、ウィッグの保湿を行うことで防止できます。
その方法として、ウィッグ専用のオイルスプレーが挙げられます。これは、使用することでウィッグをしっとりとした状態に保つことができ、ウィッグに使用されている人毛や人工毛をコーティングして摩擦を起きにくくすることが可能です。
ですが、ウィッグ専用のオイルスプレーはなかなか高価で手が出しづらいという方もいるかと思います。そのような場合の代用品として、ベビーオイルの使用がおすすめです。ベビーオイルはウィッグ専用のオイルスプレーと比べ、量販店などでも販売しているうえ価格も低くなっていることが多く、手軽にウィッグのケアができます。
どちらを使用する場合でも共通の注意事項は、付けすぎないことです。静電気防止のためとはいえ、あまり付けすぎるとべたべたとなっていまい見た目が悪くなってしまうため、不自然にならないよう量を調節しましょう。
対策2. 自宅やサロンでのトリートメントで保湿力アップ
ウィッグの保湿のための方法として、トリートメントもおすすめです。自宅でトリートメントを行う場合の方法ですが、地毛と同じように直接毛の部分にトリートメントをつけるのではないので注意してください。洗面器などにためた水にリンスやトリートメントを溶かして行いましょう。
洗い方にも注意が必要で、力いっぱいごゴシゴシと頭を洗うように擦ると、ウィッグが傷んでしまう可能性があるため、両手のひらでウィッグを面で押すように洗ってください。
ウィッグを洗い終わって、濡れたままのウィッグを乾かす際にも注意点があります。洗った後は、タオルで優しく包み込むようにし、タオルの上から優しくたたくようにタオルドライをしてください。ゴシゴシと擦ってしまうと、摩擦によって、せっかくのトリートメントが台無しになってしまいます。
ドライヤーに関しては、耐熱ファイバーを使用したウィッグであればドライヤーで乾かすことも可能ですが、長時間の温風は危険です。同じ箇所に熱風を当て続けると、ウィッグに使用されているファイバーが溶けてしまうこともありますので、注意してください。
トリートメントは自宅で行うことも可能ですが、サロンでもウィッグのトリートメントを受け付けています。定期的に持ち込むことで保湿力を保つことができ、結果的に静電気を抑えてウィッグの寿命を延ばすことができるでしょう。
対策3. 静電気を取り除く金属製のウィッグ専用ブラシで手入れする
ウィッグを使用の際には、ブラシを使用して手入れをしている方が多いとは思いますが、ウィッグの手入れに使用するブラシはウィッグ専用のものを用意しましょう。
「なぜ専用のブラシが必要なの?」と思う方も多いかもしれませんが、それはもちろん静電気対策のためです。ウィッグに使用するブラシはブラシ部分が金属になっているものを使用してください。金属製のものを使用することで、毛並みを綺麗にする通常のブラッシング効果だけでなく、ウィッグにたまった静電気も取り除くことができます。
そのため、ブラッシングの際には見た目を整えるためでなく、静電気を外に出すように全体的にブラッシングするよう心がけてください。
また、静電気によって毛が絡んでしまっている場合は、無理矢理ブラシを通すのではなく、絡んでいる部分の毛先の方からほぐしながら徐々にとかすようにしてください。
対策4. 静電気防止用のミストやスプレーをブラシと併用したり服の襟にもつけたりする
ウィッグ用の静電気防止ミストや、静電気防止スプレーというものも販売されています。ウィッグ用のスプレーというと、着用時の絡みやもつれを解消するためのものだと考えている方も多いのですが、これらの商品は静電気を防止する上で高い有用性があります。
ぜひ利用してほしいものなのですが、こちらの使用の際はミストやスプレーを直接ウィッグに吹きかけないようにしてください。スプレーやミストは油性であるため、付けすぎるとべたつきの原因となり、静電気を防止してウィッグを長持ちさせるはずが、逆に劣化を早めてしまう可能性があるためです。
どのように防止剤を塗布すれば良いかというと、上述したブラシの出番です。
手入れに使用するブラシにミストやスプレーを吹きかけて使用してください。そうすることによって静電気を除去しつつ、静電気防止剤を適量ウィッグに塗布することができます。
静電気防止用のミストやスプレーは、実はウィッグに使用するだけでなく、髪の襟足などが接する服の襟部分にも使用するのがおすすめです。これによって、ウィッグと接する襟の部分にも静電気が発生しにくくなるため、結果的にウィッグに静電気がたまるのを抑制してくれます。
対策5. 緊急時にはこれも使える!制汗スプレー・ベビーパウダーなど
出先で静電気が起きてしまったけれど、対策用品が家にあるのに出先でわざわざ買いたくない…ということもあるかもしれません。そこで緊急時に使える対策法もお教えしたいと思います。
まずは、出先でも購入しやすい制汗スプレーを使う方法。また、効力は弱いものの、ベビーパウダーにも同様の効果が期待できます。他にも、衣類の静電気防止スプレーや、ベビーローションにも静電気を抑制する効果があるとされています。ですが、使用するとウィッグの毛部分につやが強く出てしまう可能性がありますので、使用の際には付けすぎないように注意してください。
ほかの静電気対策に比べるとあまりおすすめできる方法ではないのですが、緊急時のための対策法として頭の片隅に入れておくとよいかもしれません。
ウィッグを静電気から守るには日ごろの手入れを欠かさないことが大切
以上、ウィッグに起きてしまう静電気の原因と、その対策方法をご紹介しました。こちらでご紹介した方法を実践して、大切なウィッグを少しでも長持ちさせてくださいね。
まずは日ごろのケアを見直して、素敵なウィッグと一緒のおしゃれな生活を送っていただけれればと思います。
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