頭皮からイヤな臭いがすると悩む女性が増えています。特に毎日しっかり頭を洗っていても臭ってしまう場合、解決策がわからず途方に暮れて精神的に参ってしまうことがあるようです。
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頭皮が臭くなる7つの原因
頭皮の臭いで悩んでいる方は、まずその臭いがどうして発生するのか原因がどこにあるのかを探ることが大切です。原因がわかればその部分を前もってケアすることで頭皮の臭いを防ぐことができます。ここでは頭皮が臭くなる7つの原因についてご説明します。
原因1.洗髪時に頭皮までしっかりと洗えていない
毎日髪の毛を洗っているのに頭皮が臭うという方は、実は正しく洗髪できていない可能性があります。「洗髪=髪の毛を洗う」という間違った認識をしている方が多いからです。まずこの認識を正していかないと頭皮が臭う原因は解決していきません。
正しい洗髪というのはしっかり頭皮を洗うことです。頭皮の汚れ・皮脂をしっかりと落とすことで、臭いの原因であるフケや菌の繁殖を防ぐことができます。しっかり頭を洗っているのに頭皮が臭うという方は、頭皮までしっかり洗えていたかを今一度確認しましょう。
原因2.頭皮に湿疹などの皮膚疾患があり頭皮環境が乱れている
頭皮は非常に薄い皮膚なのでダメージを受けやすく、髪の毛に覆われているため異変が目に見えにくいため症状が進行するまで気が付かないことがあります。これから紹介する症状は、頭皮の皮膚疾患としてよく見られるものです。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎とは、皮膚に常在しているマラセチアと呼ばれる真菌が原因と言われており、お肌の状態・生活環境・免疫力の低下などによって炎症を引き起こします。脂漏性皮膚炎の主な症状は、油分を含んだ固まったフケが出ることです。皮脂が増えるため頭皮がベタつき、人によっては赤みやかゆみの症状が出ます。
脂漏性皮膚炎になると、頭皮に油分が多く分泌されるため皮脂が酸化することで独特な臭いを発生させてしまいます。脂漏性皮膚炎は、抗真菌薬をするなど適切な処置を行わない限り根治しません。治療を長引かせないためにも異変を感じたらすぐに皮膚科医に相談しましょう。
このように、頭皮に起こる皮膚疾患によって臭いが発生することがあります。
原因3.頭皮が乾燥することでフケが発生し菌が繁殖している
脂漏性皮膚炎とは逆に、頭皮が乾燥することで臭いを発生することもあります。頭皮が乾燥すると皮膚が剥がれフケが出ますが、このフケに含まれるたんぱく質が餌となり菌が繁殖することで臭い原因となるのです。
また頭皮が乾燥する原因は、シャンプーのしすぎ・紫外線によるダメージ・ストレス・生活習慣・気温や湿度の変化など実に様々です。
原因4.洗髪後に髪の毛を乾かさない、または生乾きにしている
髪の毛を洗った後きちんと乾かさずに放置すると、頭皮付近で水分が蒸れて菌が繁殖し臭いの原因となってしまいます。髪の毛が長い方の場合、乾かすのに時間が掛かるからと言って濡れたままや生乾きのままにするのは危険です。毎日しっかり洗っているのに頭が臭いという方は、完全に乾かせていない可能性が高いです。
原因5.ストレスによりホルモンバランスが崩れてしまっている
ストレスを抱えることで自律神経が上手に機能しなくなると、ホルモンバランスが崩れるため体の至るところに不調が出てきます。
頭皮も例外ではなく、睡眠不足や心身疲労が続くと体が緊張状態に陥り、血流が滞って頭皮が硬くなってしまいます。このような状態では頭皮の新陳代謝が促されず、汚れや古い角質が毛穴に溜まり臭いの原因となるのです。
原因6.不規則な生活による生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも頭皮の臭いの原因となります。
- 朝晩逆転した生活を送っている
- 慢性的な睡眠不足である
- 外食ばかりで食事のバランスが悪い
- ダイエットを繰り返している
これらに当てはまるものがあれば注意が必要です。生活が乱れることでホルモンバランスが崩れ免疫力の低下、新陳代謝しづらい、皮脂過剰、頭皮の乾燥など頭髪環境にも大きな影響があります。
原因7.ダイエットによりケトン体が発生して臭っている
健康や美容のためにダイエットをしている方は多いですが、カロリー制限・糖質制限・運動などのダイエット方法の中でも糖質制限ダイエットをしている方は注意が必要です。
糖質制限ダイエットは主に炭水化物の摂取量を抑えて糖エネルギーを不足させ、脂肪をエネルギー源へと変換するダイエット法です。脂肪をエネルギー源に変換するときにケトン体という物質が放出されるのですが、これがなんともイヤな臭いがします。
かなりストイックに糖質制限ダイエットを行なっている方は、ケトン体の分泌量が多くなるため口臭・体臭はもちろん頭皮の臭いもキツくなることがあります。ケトン体の発生で頭皮が臭っている場合、いくら頭皮のケアを行なっても臭いは消えません。根本的な解決法は糖質制限ダイエットを止める必要があります。
頭が臭くならないために改善するべき6つの生活習慣
ここまで、頭が臭くなってしまう原因を明らかにしてきました。次はその原因を踏まえて改善策をご紹介していきます。
改善策1. 正しい洗髪方法を学んで実践する
実は意外と間違った知識をお持ちの方が多いのが洗髪方法です。正しい洗髪の方法を知ることで、頭の臭いの原因を取り除くことができます。
正しい洗髪方法は、
- 髪の毛を洗う前にブラッシングをして汚れを落ちやすくする
- ダメージを防ぐために36〜38度前後のぬるま湯を使用する
- シャンプーをつける前に、まずお湯だけでしっかりと洗い流す
- 髪の毛よりも頭皮を重点的に洗う
- 頭皮を傷つけないように優しく丁寧に行う
- 後頭部・生え際・耳の後ろは特に見逃しやすいのでしっかり洗う
- シャンプー後はしっかりと時間を掛けて洗い流す
- リンスは水に溶かすか毛先だけに使用し、すぐにしっかりと洗い流す
です。
正しい洗髪方法を行うだけでも、頭皮の臭いをかなり改善することができます。ただし、洗髪のしすぎは頭皮に必要な皮脂まで落としてしまい乾燥を招くため要注意です。
またよく女性に多く見られますが、いい香りを髪の毛に残そうとシャンプーやリンスの量が多く、リンスを頭皮までべったりと付けてしまうと洗い残しや毛穴に詰まる原因となります。また頭皮に余分なものを残さないことが大切なので、洗う時間より洗い流す時間を長くしましょう。
改善策2. 髪の毛を完全に乾かす習慣をつける
頭の臭いは頭皮付近で菌が繁殖することで起こります。菌は高温多湿のところで最も繁殖するため、頭皮は絶好の繁殖場所。臭わない頭を作るためには、雑菌が繁殖しない環境を作ることが重要です。つまり汗や汚れを放置せず、洗髪後はしっかりと内側まで乾かしましょう。
髪の毛を乾かす時には、まず頭皮部分・内側から乾かしていきます。毛をしっかりと掻き分けて、頭皮部分・内側を完全に乾かしましょう。髪の毛が長い方はブロッキングするなどして少量ずつ行うと乾かしやすいです。
改善策3. 頭皮を乾燥から守る
皮膚が薄くデリケートな頭皮は、乾燥がトラブルの元となりますのでできる限り頭皮を乾燥させない必要があります。
頭皮を乾燥させないための対策として、
- 冷房・暖房に直接当たらない
- 紫外線が多い季節は帽子や日傘でガードする
- 頭皮用の保湿美容液などを活用する
- 熱いお湯で洗髪しない
などがあげられます。
その中でも特に注意したいのが紫外線です。頭皮は紫外線が最も当たる位置にあるため、ダメージを大きく受けてしまいます。紫外線の量が多くなる5〜9月頃までは外出時はしっかりケアしましょう。帽子や日傘はもちろん、髪の毛に使用できる日焼け止めスプレーなどがありますので上手に活用してください。
またどうしても乾燥が気になる方は、頭皮用の保湿美容液などを使用するのもおすすめです。かゆみや炎症を抑える成分が含まれているものもあるので、症状によって使い分けしてください。また使用上の注意を必ず確認し、用法・用量を守って正しく使いましょう。
改善策4. 規則正しい生活を心掛けてストレスを溜めない
頭の臭いを解決するための意外な方法として、規則正しい生活をするということが挙げられます。先ほどご説明した通り、ストレスによって自律神経・ホルモンバランスが乱れると皮脂過剰、頭皮の血流が悪くなり硬くなる、乾燥するなどの症状が現れます。
忙しい現代ではストレス回避は難しいかもしれませんが、できる限り規則正しい生活をする、睡眠時間を確保する、適度に運動するなどしてストレス発散を心掛けましょう。また頭皮全体を揉み込むように優しく動かすマッサージもストレス対策に有効なので、ぜひ定期的に行ってください。
改善策5.頭髪に良い食べ物をバランスよく食べる
頭皮の健康に欠かせないのが、バランスの良い食事です。皮膚の健康に欠かせない成分として、コラーゲン・βカロテン・ビタミンC・A・B2・B6などがあります。
これらは皮膚の再生・保湿などを担っているため、積極的に摂取しましょう。また良質な油分は皮膚の潤い・保湿に効果的ですが、摂りすぎると過剰皮脂になりやすくトラブルの原因となるため注意が必要です。
皮膚に良い食べ物 | 納豆・長いも・オクラ・レンコン・アボカド・サーモン・卵・鶏肉・トマト・さば・かぼちゃ・チーズ・こんにゃく・うなぎ・みかん・ナッツ類 など |
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忙しくて食事を用意するのが難しいという方も多いと思いますが、スーパーやコンビニなどのお惣菜でもこれらの食材を意識して購入してみましょう。
改善策6. 頭皮に異常を感じたらすぐに病院に行く
頭皮は症状を直視しづらいため、異変が起こっても発見が遅くなることがあります。皮膚疾患としてよく起こる脂漏性皮膚炎などは、症状によって投薬による治療が必要なものもあり発見が遅くなることで症状が進行し治療期間が長引く可能性が出てきます。そのようなことにならないためにも、かゆみ・湿疹・フケ・臭いなど不快感が2週間以上続くようであれば早めに皮膚科医に相談しましょう。
その際、いつから症状が出ているかどのような状態なのか具体的な経過がわかればより良い的確な治療に繋がりますので、メモなどを取っておくことをおすすめします。
生活習慣の改善で頭の臭さはほぼ改善できる
頭皮は顔と同じ皮膚なので臭いがするものではありません。しかし髪の毛に覆われているため汗や汚れが溜まりやすく、またそれらを取り除きにくいという点で臭いのリスクが高くなってしまいます。頭皮の臭いは原因を突き止めてしっかりケアすればほぼ改善できるので、諦めずに正しいケア方法を身に付けましょう。
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