切れ毛や枝毛があると、髪がパサついてまとまりにくくなり、見た目にも影響してきます。
ここでは、枝毛や切れ毛ができる原因から予防法までを詳しくご紹介。髪の傷みを正しいお手入れによって予防しながら、ツヤ髪を目指しましょう!
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切れ毛や枝毛の原因は髪へのダメージが重なること
髪の毛がタテに裂けた状態を枝毛、途中で途切れる毛を切れ毛と呼びます。どちらも髪が傷んだことによる結果ですが、枝毛は髪の毛の先端部分にでき、切れ毛は場所にかかわらず突然発生するのが特徴です。
両方とも髪がダメージを負っている状態で、原因もほとんど共通しています。ただし原因はさまざまで、直射日光や乾燥、パーマなどによるダメージが重なることで傷みがひどくなっていきます。
髪の毛は3層構造!一番外側の「キューティクル」が剥がれると要注意
髪の毛は3層構造となっており、芯となる「メデュラ」に「コルテックス」と呼ばれる層が覆い、コルテックスを「キューティクル」が包んでいます。3層構造なので基本的には丈夫なつくりをしていますが、キューティクルがダメージによって剥がれると、コルテックスの中にある水分が失われて髪の傷みが進みます。
さらに、コルテックスにはタンパク質が含まれています。このタンパク質は繊維状に並んでいるので、水分がなくなるとタテに裂けやすく、ここから枝毛が発生するのです。
一方、切れ毛は繊維状のコルテックスが空洞化することから始まります。空洞部分の下に亀裂が生じると、亀裂の下が切れて落ちていきます。一度できた枝毛や切れ毛は死んだものと同じで、元に戻すことはできません。十分に栄養を摂って、丈夫な髪の毛が生えてくるのを待つしかありません。
髪の毛はダメージを受けるとずっとそのままになってしまいますので、ダメージを発見したら同じトラブルが起きないように対策をする必要があるのです。
枝毛・切れ毛を予防する正しいヘアケア方法4選
枝毛・切れ毛の原因について理解したところで、毎日できるヘアケア方法を知り、枝毛・切れ毛の予防を行いましょう。
シャンプーの後にトリーメントをする
髪の毛は食事から取り入れた栄養素をもとにして作られますが、食べ物で栄養不足を補うだけではなく、枝毛などが出ている場合は髪の毛そのものにも栄養を補う必要があります。栄養不足はすぐに改善するわけではなく、ある程度の期間を必要とします。できれば毎日、シャンプーの後に髪の毛にトリートメントを塗って、ダメージをコーティングしてあげましょう。
トリートメントの効果は、キューティクルが剥がれるのを防いで髪に潤いを与えることです。植物由来の成分を含むヘアトリートメントは化学成分のような刺激がなく、つややかな仕上がりに。代表的な成分としてはオリーブオイルエキス、ホホバオイル、アーモンドオイルなどが挙げられます。いずれも植物成分で保湿力にすぐれ、顔のスキンケアにも使用可能。
髪は外気に常にさらされており、太陽からの直射日光や就寝中の寝具との摩擦など、さまざまな刺激を受けて弱っています。このダメージが蓄積するとパサつきや枝毛、切れ毛にもつながっていくので、定期的なトリートメントでケアする必要があるのです。
トリートメントは一度丁寧に行ったからといって効果がずっと続くものではありません。トリートメントの後にシャンプーをすれば元に戻ってしまいますので、毎回入浴のたびにトリートメントをかけるようにしましょう。
髪質に合うトリートメントがわからなければ、かかりつけの美容室やヘアサロンに相談を。プロのアドバイスが受けられますし、直接手で髪を触ってもらって、トラブルに合うトリートメント剤を選んでもらえるでしょう。
洗髪後はドライヤーを使って水分を保ちながら乾かす
シャンプーは頭皮の健康を保つために欠かせませんが、きれいに髪の毛を洗った後は、自然乾燥をさせないようにしましょう。ドライヤーをかける手間が面倒で、つい自然乾燥…という方もみられますが、実は自然乾燥よりもドライヤーを使ったほうがダメージヘアには効果的です。
ドライヤーは髪の毛が傷むといわれますが、髪が濡れている時間が長いほどキューティクルが開いたままになっています。そのままタオルドライをしたり、就寝したりすると寝具によって髪の毛が摩擦を受け、コルテックスがダメージを受けやすくなるのです。
つまり、シャンプーの後はすばやく乾かしてキューティクルを閉じ、中のコルテックスまでダメージが届かないようにするのが正解ということです。
シャンプー直後は水分をきり、軽く押さえるようにしてタオルドライします。ドライヤーをつけ、頭頂部から毛先にかけて、少し横に振りながらかけていきます。髪に10cm以上近づけると熱によってダメージを受けやすくなるので、少し離した状態からかけましょう。髪がパサパサになるまで乾かすとオーバードライになってしまいますので、毛先が8割程度乾いたところで止めてください。
ホルモンバランスを乱さない生活を心がける
人間の体の中にはホルモンが分泌されています。女性には女性ホルモン、男性には男性ホルモンが多く分泌され、体の機能をコントロールしています。
ホルモンは、代謝や体温調節などさまざまな部分に関わっています。分泌量が急激に落ち込むと髪の毛を育てる機能が低下し、弱々しく切れやすい髪が生えてきてしまいます。髪の健康のためには、ホルモンを乱さないための生活を心がけることが大切です。以下から詳しくみていきましょう。
冷えに注意する
女性の大敵ともいわれる「冷え」は、体の機能を低下させて免疫力を下げる原因です。女性の場合、卵巣機能が低下してホルモンの分泌が減り、そこから髪の毛を育てる機能に悪影響が出る可能性もあります。
運動や入浴を習慣づけ、意識的に体を温めることは、健康にはもちろん髪にとっても効果的です。部屋は適温(室温25度~28度前後)に保ち、食べ物や飲み物は常温か少し温かくしたものを口にしましょう。特に注意したいのは就寝時で、体を暖かくしていても布団から出ている部分が極端に冷えてしまうと、循環が低下する原因になるので気をつけましょう。
偏った食生活を改善する
偏った食生活を続けていると体を維持するために必要な栄養が欠乏し、老化が進みやすくなります。当然頭皮にも悪影響を及ぼし、髪の毛のハリ・ツヤが少なくなり、枝毛や切れ毛が発生しやすくなるのです。
スイーツを食事代わりに摂ったり、朝食や夕食など1日の要となる食事を抜いたりしてしまうと、内臓機能はもちろん全身に必要な栄養が回せなくなります。当然、毛細血管に流れていく栄養素も減るので、髪の毛が痩せて弱々しくなります。
ホルモンバランスを整えるためには、毎日の食事を見直すことが一番の近道です。野菜とタンパク質、適度な炭水化物や果物も挟みながら、足りない栄養を足していくような献立を考えてみてください。
最近では糖質抜きダイエットなどが流行しており、短期間で痩せられると評判です。しかし食事療法があまりにも偏ったものであると、体の中で本当に必要な栄養素が不足する可能性も。髪の健康を第一に考えるならば、急激なダイエットは避けるべきです。
ストレスを発散する
普段なにげなく生活していても、仕事や家事などから受けるストレス、対人関係から受けるストレス、メンタルの問題によるストレスなど、人はさまざまなストレスにさらされています。ストレスを受けると、自律神経の乱れからホルモンの分泌が低下し、不眠症や血行不良が起こりやすくなります。血行不良は頭皮環境を悪化させ、髪にも悪影響を及ぼすのです。
一見ストレスがかかっていると気づかない場合も多いのですが、原因としてあまり思い当たることがないのに切れ毛や枝毛が出てきたら、積極的にストレス発散を試みることをおすすめします。
睡眠は6時間以上確保する
睡眠時間は最低6〜7時間は確保したいところです。しっかり熟睡できていれば成長ホルモンが体に分泌され、髪を含む体すべての組織の修復と回復に充てられます。体の不調が回復すると、翌朝気持ちよく目覚められます。体のストレスを取り除けば髪の毛にもよい変化が出てきますので、疲れたときは無理をせず眠るようにしたいですね。
目安としては、活動量が落ちてきて自然に眠くなってくる夜10時から11時前後に眠り、明け方までは熟睡できるように整えてみてください。
仕事や育児、介護などの関係で夜間に起きていなければならない方は夜に限る必要はありません。成長ホルモンは寝てから3時間のあいだに分泌されます。髪と体の健康のためにも3時間はしっかりと熟睡し、トータルで6〜7時間は睡眠を取ることを意識しましょう。
髪を長時間紫外線にさらさない
常に外気にさらされている髪の毛は、外的な刺激にもある程度は強いですが、やはりダメージが蓄積してくると弱ってしまいます。
アウトドアやショッピングなどの外出時や、外での仕事で特に注意したいものが「紫外線」です。紫外線を浴びつづけると、髪の毛のもっとも外側を取り巻いているキューティクルの成分のうち、頭皮から出る皮脂を髪全体に行き渡らせる「18-MEA(メチルエイコサン酸)」と呼ばれる脂質が失われてしまいます。
18-MEAがダメージを受けると、キューティクルがきれいに重なっていたものが剥がれやすくなり、そこから内部のコルテックスにダメージが及んで、枝毛や切れ毛の原因をつくります。
さらに紫外線は髪の主成分であるタンパク質を変質させるので、キューティクルの剥がれとあわせてダメージが重なってしまいます。
紫外線のピークは夏ですが、季節を問わず紫外線は降り注いでいますので、外に出るときには髪の毛をしっかりとガードすることが重要です。以下に紹介する方法で、紫外線から髪を保護しましょう。
帽子や日傘を使う
UVカット効果のある帽子や日傘は、紫外線に直接髪をさらさないために必須です。特にお昼前後の時間帯は紫外線量が多いので、この時間帯だけでも髪をガードしてあげましょう。
UVカットスプレーを使う
お肌の日焼け止めと同じく、髪や頭皮にUVカット用のスプレーを吹きかけるだけでも、紫外線による変質を防げます。ただしスプレーを使ったあとはそのままにせず、シャンプーできれいに落とす必要があります。
トリートメントをする
UV対策は、髪を今以上に傷めないための方法ですが、すでに傷んでいる部分には引き続きトリートメントを行いましょう。
悩んだときは美容室でプロの施術を受けることがオススメ
髪が一度ダメージを受けると、新しい毛が生えてくるのを待つしかありません。毎日のケアで髪のダメージを減らしていくことが、切れ毛や枝毛を予防する一番の近道となります。
ここで紹介したケア方法はもちろん、美容室やヘアサロンで本格的なケアを受けるのもおすすめです。多くの髪の悩みに向き合ってきたプロなら、ダメージヘアにも正しく対処してくれるでしょう。
ケアしているのに枝毛や切れ毛が減らず、自分で対処しきれなくなったときには、ぜひ髪のトラブルに詳しいプロに相談をしてみてください。
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