30代から40代は白髪が増え始める年齢といわれています。実際に白髪に気がついてショックを受けた、という方も少なくないでしょう。
残念ながら、白髪の原因ははっきりとは解明できていないため、改善方法や予防方法も確立されていません。だからといって、放置をすると白髪はどんどん増えてしまいます。
そこで今回は、現在白髪が増えると考えられている原因や対策をご紹介します。ぜひご参考にしてください。
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女性の白髪が増える5つの原因
白髪が生える原因は医学的に解明されておらず、髪に色がつけられるメカニズムにはいろいろな機能が関わっているため、これが原因だと断定できるものもありません。しかし、白髪に関する研究において原因だと思われるものはいくつか挙がっています。ここでは白髪になる、もしくは白髪を増やす原因だと考えられるものをご紹介します。
紫外線によるダメージ
メラニン色素を生成させて沈着を引き起こすほどのダメージを与える紫外線は、皮膚の奥まで浸透するためDNA細胞を損傷させるといわれています。髪はメラニン色素によって着色されるので、色素幹細胞が損傷を受けて、メラニン色素が作られなくなると、白髪のまま成長してしまうと考えられています。
頭皮は一番太陽に近く、また日差しをダイレクトに浴びてしまうため、紫外線のダメージを受けやすい部分です。そのため、頭皮の紫外線対策を怠ってしまうと、白髪になるリスクが高まるといいます。
栄養の偏った食生活
外食が多い、好きなものばかり食べるなど、栄養が偏った食生活をしていると、メラニン色素の生成に必要な栄養が不足してしまいます。
また、栄養を頭皮まで運ぶには血液の流れが必要ですが、油分や糖分の多い食事をしていると、血中のコレステロール値が高くなって、血液がどろどろになり流れが悪くなります。このように、栄養バランスを無視した食生活をしていると、白髪になる土台を作ってしまうことになるといわれています。
ストレスによる血行不良
ストレスを感じると、交感神経の働きが活発になって血管の収縮が激しくなります。血液は血管の収縮によって流れますが、収縮のリズムが狂ってしまうと流れが悪くなるため、血液が運ぶ酸素や栄養が頭皮に行き渡りづらくなります。これが髪の健康な成長を妨げるとともに、白髪を引き起こす要因になると考えられています。
ちなみに、フランス革命で捕まったマリー・アントワネットは、ストレスのため投獄されて、一晩で金髪が白髪になったという伝説もあります。このように、過度のストレスは白髪に深く関係するといわれていますので、注意しておきましょう。
ホルモンバランスの変化
エストロゲンやプロゲステロンは、肌が髪の水分を保持する、皮脂の分泌を促してバリア機能を強化するなど、美容に大きく関係する女性ホルモンです。これらのホルモンはバランスよく分泌されることで、皮膚や髪の健康を保っています。
そのため、更年期や不規則な生活、睡眠不足などでホルモンバランスが乱れると、肌荒れや皮脂の過剰分泌、そして白髪を引き起こす原因になるといわれています。
慢性的な睡眠不足
毎日睡眠時間が足りていない、眠りが浅いなど慢性的な睡眠不足の方は要注意です。睡眠中には、細胞の修復や再生をサポートする成長ホルモンが分泌されており、このホルモンが体のメンテナンスを行うことで、健やかな体を保つことができると考えられています。
成長ホルモンは寝ているときにしか分泌されないので、睡眠不足だと分泌量が減少してしまい、髪の色素幹細胞や毛乳頭細胞のメンテナンスができなくなるといいます。そのため、日中にダメージを受けた髪の細胞が修復されず、白髪になってしまうこともあると考えられています。
女性の白髪対策
1本でも白髪が生えているのなら、すでに頭皮内ではメラニン色素による髪の着色のメカニズムに異常が起こっており、何も対策をしないと異常の影響がどんどん広がり、白髪が増えると考えられます。
白髪は対策をしてもしょうがない、と思うかもしれませんが、髪の着色メカニズムを正常な状態に戻すサポートはできるので、諦めずにできることから始めましょう。
頭皮マッサージを行う
頭皮は髪が生えている場所であると同時に、髪の成長や色づけをする内部の機能をサポートする働きも持っています。頭皮の環境が悪化していると、そのダメージが内部機能の働きを低下させてしまうといわれているため、まずは頭皮を健康な状態にしてあげなくてはいけません。
そのためには、血行を促進したりしっかり汚れを落としたりすることが大切なので、硬くなっていた頭皮を柔らかくし、血流がよくするための頭皮マッサージを行いましょう。血液がきちんと流れれば、メラニン色素を作るための栄養も酸素も運べますし、メラニンを作るメラノサイトの機能の正常化も期待できます。
タンパク質をたっぷり摂取する
髪の主な成分はタンパク質というのはよく知られていますが、髪を黒くする成分も入っています。髪の毛の生成に使われるタンパク質が届くと、分解されて髪を作るタンパク質とチロシンやケラチンなどのアミノ酸に分かれます。
このアミノ酸が豊富になれば、髪が成長するときにアミノ酸を取り込む可能性があるので、髪に色素が取り込まれることで白髪を改善していくことも期待できるでしょう。
タンパク質は、主に赤身のお肉や魚、卵、牛乳などに多く含まれています。また、牛レバーや干しエビ、イカ、豆類などには、メラニン色素の材料となるチロシンが含まれています。
わかめやひじきなどの海藻類やチーズ、大豆などには色素細胞の機能を高めるカルシウムが豊富に含まれているので、タンパク質を含む食材とあわせて摂取すると、より高い効果が期待できるでしょう。
良質な睡眠をとる
睡眠というのは、思っている以上に髪の状態に大きな影響を与えます。その理由は成長ホルモンと新陳代謝にあります。睡眠中に分泌される成長ホルモンは細胞のダメージを修復してくれるとされ、メラニンを作る色素幹細胞の機能低下の改善に繋がります。
また、成長ホルモンは細胞の再生にも関わり、新陳代謝が活発になることで健康な髪が成長していきます。髪を作る毛包幹細胞が成長すれば、メラニンの生成も活発になり、今まで白髪のまま成長した髪の毛も黒くなる可能性があります。
ストレスはこまめに発散する
ストレスを溜めてしまうと、血流が悪くなってメラニン色素の生成が滞ってしまいます。メラニン色素は髪の色の原料になるものですから、生成されないと白髪は改善できません。
ストレスは万病の元といわれるほど血流の低下を招く原因になるので、少しでもストレスを感じたら解消するようにしましょう。自分が楽しくなったり心地よくなったりすることを行ってください。楽しい、嬉しい、気持ちよいなどポジティブな感情は、それだけでストレスを緩和すると考えられています。
夜寝る前にポジティブな気持ちになると、その日のストレスをリセットした状態で眠れて、睡眠の質も高くなります。ストレスをこまめに解消したり、睡眠の質を高めたりして血行促進を心がければ、白髪の改善に役立つ可能性があります。
入浴や運動で全身の血行を促進する
頭皮の血行を促進する方法としては、マッサージやスカルプケアなどで頭皮の柔軟性を高めることが挙げられます。
しかし、血液は頭皮だけを巡っているのではなく、全身に流れていますから、ほかの部分で血流が滞っていると、頭皮の血行を促進するだけでは十分な栄養を受け取れません。特に冷え性だったり低体温症だったりする方は、頭皮の血行促進だけでは効果が得られない可能性があるので、全身の血行促進を心がけましょう。
全身の血行を促進するには、入浴や全身運動を行いましょう。入浴は体を芯から温めると同時に、水圧で血管を圧迫して収縮を促すので、短時間でも血行を効率よく促してくれるといいます。運動も、ラジオ体操やウォーキングなど手軽にできるもので構いません。自分が毎日続けやすければ、どちらでもよいので、やりやすい方法を実践してください。
白髪が増えすぎたときの対処法
白髪のための対策で効果が期待できるのは、白髪の生え始めや少し増えてきた状態の場合です。もちろん効果の出方は体質や生活習慣にもよっても変わるので、たくさんの白髪がある方でも改善できないとは限らないでしょう。
しかし、白髪が増えすぎた状態では、セルフケアで改善するのは難しいというのが実情です。そこで、ここでは白髪が増えすぎてしまったという方におすすめの対処法をご紹介します。
グレーカラーで染める
年齢にもよりますが、女性にとって白髪染めをすることには抵抗があるかもしれません。ですが、白髪が増えすぎてしまっているのであれば、染めるという方法を選択するのが一番です。
白髪が染まって目立たなくなれば、鏡を見たり髪をスタイリングしたりする度に憂鬱になる、ということはありません。白髪で悩んでストレスを溜めるぐらいであれば、染めてしまったほうが余計なストレスを手放せます。
ちなみに、白髪染めは美容院だとグレーカラーというメニューになっているのが一般的です。色素が入っていない白髪は、普通のカラーでは染まりにくく色ムラができてしまうので、必ずグレーカラーで染めましょう。
思い切ってウィッグを活用する
グレーカラーには抵抗があるという方は、思い切ってウィッグを使ってみるというのもおすすめです。ウィッグなら髪をセットする手間もありませんし、何といってもカラーリングのダメージから頭皮を守れます。
また、グレーカラーは手軽に白髪を隠せますが、その代わり定期的に染めないと根元の白髪が目立ってしまってしまいます。ウィッグであれば、そのようなカラーのメンテナンスは不要ですし、美容院に行く手間もお金もかかりません。
初期投資はかかってしまいますが、きちんとお手入れをしていれば、白髪の悩みも白髪染めの面倒くささもないので、毎日快適に過ごせます。
ウィッグのもう1つのメリットは、カラーのダメージをなくして白髪対策ができるということです。白髪染めの場合は染める度にダメージを与えてしまいますが、ウィッグであればそのようなダメージを与えることはありません。
白髪対策は気づいたときが始めどき!
髪質の悩みであればトリートメントやオイルなどでケアができますが、白髪に対しては即効性のあるケアはありません。しっかり対策を行ったとしても、なかなか効果が実感できないこともあるでしょう。
だからこそ、少しでも白髪が気になったらすぐに対策を始めることが重要です。今以上に白髪を増やさないためにも、適切なケアや規則正しい生活習慣など自分に合った白髪対策方法を見つけて取り組んでいきましょう。
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