待望の赤ちゃんを授かり、幸せいっぱいのはずの産後。女性に訪れる悩みが薄毛です。『髪は女性の命』と言われるのに、どんどんと毛が抜け落ちてしまう、もう生えてこないのでは、と不安になる女性も少なくないようです。
Contents
産後の薄毛の原因は大きく4つ
産後に抜け毛が多くなってしまう原因は、
- ホルモンバランスの乱れ
- 出産・育児による体力低下とストレス
- 産後の栄養不足
- 頭皮ケア不足
という4つが大きな原因としてあげられます。それぞれを深くみてみましょう。
毛周期を長くする女性ホルモンのエストロゲンが産後正常に戻るから
健全な人でも、毛周期によっては1日に50〜100本ほどの毛が抜け落ちます。ですが、頭髪は約10万本あります。全体の1,000分の1が抜けている程度なので気になはなりません。
この毛周期。女性ホルモンのエストロゲンが増加することで長くなる傾向にあります。女性は妊娠すると、徐々にエストロゲンの分泌量が、妊娠中期から後期と徐々に増えていきます。それにあわせて髪の毛も抜けにくくなるのです。
ですが、出産するとエストロゲンの分泌量は徐々に正常に戻っていきます。そして、その際に妊娠後期に抜けるはずだった髪も一緒に抜けてしまうので、大量の抜け毛になってしまいます。
産後・育児中は髪の毛の大敵である疲れ・ストレスなどがたまりやすくなる
髪の毛の大敵として、疲れやストレス、睡眠不足が知られています。これらは、産後・育児中に抱えこみやすいもので、それが抜け毛に繋がる可能性もあります。
妊娠・出産は大変な体力を使います。ちょっと運動したくらいの消耗度ではありません。そして出産したら終わりではなく、そこから育児が始まるのですから体力はそう簡単に回復するものではありません。
また、育児の不安や疲れによりストレスがたまるでしょうし、2~3時間おきにミルクを与えたり、夜泣きをする赤ちゃんもいます。それによって、いつもより寝不足なんてこともありえます。これらが原因となり、産後の薄毛を進行させてしまうのです。
産後は赤ちゃんにつきっきりになってしまい栄養が不足しがち
近年は核家族化や共働きの家庭も増え、女性が仕事をしながら赤ちゃんを育てるケースも多くなっています。赤ちゃんにつきっきりだと、栄養価の高い食事がなかなか摂れず、お母さんが栄養不足になってしまうこともあります。また、産後太りを気にしてダイエットをする女性も少なくありません。
摂取した少ない栄養は、母乳や生命を維持するために使われるので、直接命に関わらない髪の毛への栄養は後回しになります。その結果、髪の毛の成長が悪くなり、薄毛になってしまうと考えられます。
育児に追われて頭皮ケアまで手が回らない
髪の毛の成長には頭皮ケアは欠かせません。特に産後はホルモンバランスの乱れや疲れ、ストレスなどにより肌荒れを起こしやすくなります。
また、育児に忙しいと時間をかけて頭皮ケアすることもできないでしょうし、疲れていて髪を洗って乾かすという行為すらおろそかになってしまいがちです。その結果、頭皮環境が悪い状況が長く続き、それが薄毛につながることもあります。
抜け毛は産後2〜3ヶ月くらいからはじまりピークは4〜6ヶ月くらい
産後の抜け毛は個人差がありますが、一般的に産後2~3ヶ月くらいから多くなるようです。ですが、その前にも、気づかない程度に少しずつ抜け毛が増えているケースもあります。
抜け毛のピークを迎えるのは産後4~6ヶ月くらい。場合によっては、その頃には髪の毛1本、1本が細くなり、頭皮が薄くみえてしまうこともあります。
産後1年くらいたつ頃には元の状態に戻っていく
産後2〜3ヶ月くらいから多くなり、ピークは4〜6ヶ月くらいという産後の抜け毛ですが、ピークを過ぎた頃から徐々に正常に戻っていきます。おおよそ産後1年経過した頃には元の状態になるという人が多いようです。
産後の薄毛を改善する4つの方法
産後の薄毛を少なくし、早く改善して美しい髪を取り戻すためには、大きく4つの方法があります。それぞれの具体的な方法とあわせて紹介します。
頭皮環境を整えるため
産後に関わらず、髪を元気に育てるには頭皮環境を整える必要があります。頭皮環境を整えるにも、いくつかの方法があります。自宅でもできるマッサージもありますので、忙しいお母さんもぜひ実践してみてください。
8つのステップ簡単!毎日の頭皮ケア
頭皮環境を整えるには、正しいシャンプーとマッサージによる頭皮ケアが必要です。産後の抜け毛に関係なく、薄毛防止には欠かせないケアですので、正しい方法をマスターしておきましょう。
- ぬるめのお湯で髪と頭皮の汚れを流します。
- 刺激の少ない女性用育毛シャンプーを使用し、指の腹で優しく頭皮をマッサージしながら頭皮と髪を洗います。
- ぬるめのお湯でしっかりシャンプーを洗い流します。
- 2~3をもう一度繰り返します。
- 髪の毛にトリートメントを塗布します。
- シャンプーやトリートメントが残らないよう、しっかりすすぎます
- 十分にタオルドライをし、頭皮環境を整えるタイプの育毛剤を塗布し、指の腹を使って優しくマッサージします。
- ドライヤーでしっかり乾かします。
リラックス効果で一石二鳥!定期的に育毛サロン・美容室でプロによる頭皮ケアを受ける
毎日の頭皮ケアはもちろんですが、定期的に育毛サロンや美容室でヘッドスパなどを受けてみましょう。自分でやるよりも効果的ですし、何より疲れを癒してもらえます。また、一時的にでも育児を忘れることもでき、育児ストレスも解消できるので一石二鳥ですね。
栄養価の高い食事を摂取
産後は育児で忙しくなり、お母さんが栄養不足になってしまうものです。それは自分だけでなく、赤ちゃんへの栄養も不足してしまうことになりかねません。ですので、産後の薄毛を解消するためだけでなく、子どもをしっかり育てていくためにもしっかりと栄養価の高い食事を摂取しましょう。
白米をはじめとした炭水化物はエネルギーの源
炭水化物は身体のエネルギー源であり、母乳の主成分でもあります。炭水化物としてはまず何といっても“白米”です。白米をしっかり食食べるように心がけましょう。
母乳のもとになる高たんぱくかつ低カロリーな食べ物は鶏のササミや白身魚
母乳のもとになる血液を作るのがタンパク質です。タンパク質を多く含み、かつ低カロリーの食べ物としては、鶏のササミや白身魚、イワシ、マグロ、牛肉もいいでしょう。
ブロッコリーやゴーヤでビタミンCを摂取して頭皮環境を改善
頭皮環境を改善するにはビタミンCも必要です。ビタミンCは野菜類や果物類に多く含まれています。特に野菜ならブロッコリーやゴーヤ、果物なら柑橘類などがいいでしょう。
ビタミンCはサプリメントでも摂取できますが、食事で摂った方が吸収率90%と効果的に吸収できます。もちろんそのまま野菜を食べるのもいいですが、スープやみそ汁として、果物はデザートとして食べるのがオススメです。
ただ、なかなか栄養価を考えて食事を作れない、作る暇がないというお母さん方がほとんどです。もしなかなか難しいというなら、不足しがちな栄養素をサプリメントなどで補うのもいいでしょう。
趣味や息抜きでストレス解消
産後は育児ノイローゼや産後うつになる恐れがあります。それはストレスが解消されないことが原因の一つでしょう。ストレスは血管の収縮を招き、毛母細胞に十分な栄養を届けられなくなります。それも薄毛の原因となっています。
産後は体調も戻っていませんから、ストレス発散方法は限られてしまいます。自宅にいながら短時間でできるストレス発散方法を考えてみるのも一つの方法です。また、短時間だけ家族に赤ちゃんを見てもらうこともできますし、今は一時保育で預かってもらえる施設もあります。
ショッピングやランチ
一人でのんびりとショッピングに出かけたり、友達とランチをしたりするのもおすすめです。自分の服はもちろん、赤ちゃんの服やおもちゃを買うのもリフレッシュになるはずです。
美容室でカット&ヘッドスパ
美容室でヘアスタイルを変えるのもストレス発散になりますし、美容師さんと話をするのも楽しいでしょう。もし可能なら、ヘッドスパをしてもらい、産後の薄毛予防をしましょう。
インターネットを楽しむ
もし赤ちゃんを預けられないという時には、赤ちゃんが眠った数時間にインターネットでショッピングしたり、動画で楽しんだりするのもいいでしょう。
睡眠不足を解消する
睡眠不足は薄毛の原因になります。本来なら肌のゴールデンタイムと言われる午後10時~午前2時までをしっかり眠ることが重要ですが、赤ちゃんがいるとなかなかそれもままなりません。
産後の睡眠不足を解消する方法をいくつか紹介します。
- とにかく眠れる時に眠る
- コーヒーなどのカフェイン類は摂取しない
- スマホやテレビなどは極力見ない
- 家族に変わってもらって寝る
産後の薄毛を改善するには夫や家族の協力が必要不可欠
産後の薄毛を改善するためには上記の4つの方法があります。ただ、それをするにも+αが大切になります。
その+αとは“夫や家族の協力”です。時間をかけて頭皮ケアするにも、美容室や育毛サロンでヘッドスパするにも時間がないとできません。栄養バランスの良い食事を摂るにも、食事を作る時間もないのが現状でしょう。
それらをする時間だけでも夫が赤ちゃんを見てくれていれば、十分可能です。食事も家族が頑張って作ってくれれば問題ないでしょう。ストレス発散も子守を少し家族に任せることができれば、いろいろなことができます。夜も交代で赤ちゃんを見てくれればいいでしょう。
産後の薄毛対策は夫や家族の協力次第なところもあるので、よく話し合うようにしましょう。
産後の薄毛は割り切りしっかりケアすることが肝心
産後の薄毛は避けようとして避けられるものではありません。「抜けてしまうのは仕方がないもの」と割り切る気持ちも大切です。たいていの女性は1年位で元の髪の状態に戻ります。産後の抜け毛に過剰に反応していたら、そのストレスで抜け毛が増えることだった考えられます。
ただ、少しでも抜け毛を減らしたい、一日も早く美しい髪を取り戻したいなら、頭皮ケアやバランスの良い食事、ストレス解消や睡眠不足も解消していきましょう。
ただ、稀に1年以上経過しても正常の戻らないケースもあるようです。そんな時には病院に行ってみることも視野に入れておきましょう。年齢によっては、びまん性脱毛症を発症していることもあります。
そして家族の協力も得られるように話をすることも重要なポイントです。
最近のコメント